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「雌蘂(めしべ)」は、Taja(たーじゃ)というバンドのボーカリスト菜穂が主催しているイベントの名称です。菜穂とはAXIAアーティスト・オーディション'99の最終選考会で知り合って以来の付き合いで、このLIVE REPORTコーナーに何度も登場しているのでお馴染みの人も多いと思います。女性の表現者ばかりを集めて何かおもしろいことをやりたい、という彼女の発案によって始まり、情熱によって緩やかに広がりながら続いているイベント、それが「雌蘂」です。 |
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以前東京の南青山にあったOjas LOUNGEというクラブで第一回目を催したのは1999年の秋のことなので、もう4年以上続いているのですね。わお。それまで一年に一度くらいのペースだったのが、2003年は勢いづいて7月に原宿の美容室SPIN、11月に渋谷のライブハウス7th Floor、そしてこの12月22日に六本木のバー東京、と三回も開催しました。バー東京でのライブは、個人的には2003年のライブ納めで、しかも初めて舞踏家のカタタチサトさんとコラボレートするということもあり、とても楽しみにして臨みました。会場の名前も「バー東京」。強気で、いい感じ。 2003年のライブはギターの弾き語りが多かったのですが、この日もエレガットギター1本で歌いました。当日の朝思いついた「Interlude 〜ようこそ雌蘂へ〜」を途中に挟みながら演奏したのは全5曲。短い時間だったけれど、それだけに集中して、真剣に、楽しんで、、、。今日ここに集まってくれた一人一人が、ホッと安らいで、楽しくホクホクした気持ちになって帰れますように、と思いながら。それからこの日はカメラマンに演奏中の写真を撮ってもらうことになっていたので、歌うときなるべく眉間に皺を寄せないよう気を付けたりしながら。あはは。 カタタチサトさんは東雲舞踏という舞踏グループで活躍する舞踏家です。贅肉のほとんどついていない細い身体で、しなやかに舞う人。中性的なのに野性的で、立っているだけで雰囲気のある人。そんな彼女にわたしの曲「霧雨」で踊ってもらおうと思いついたのは、菜穂。「霧雨」はいわゆる“踊れる曲”ではないから、やりにくくないかしらと心配したのだけれど、カタタさんは見事に舞ってくれました。動きのイメージは打ち合わせしたものの本番では彼女のことを「見る」のでなく「感じ」ながら歌うよう努めたので、実際にどんな動きをしていたのかはわからないのですが、でも「霧雨」の空気を感じました。自分の曲で人が踊ってくれるのって、嬉しいなぁ。彼女はこの夜、菜穂のピアノと歌でオリジナルの舞踏も披露してくれたのだけれど、その変幻自在な動きで客席を引き込み、圧倒していました。わたしもゾクゾクしたりジーンとしたりしながら、見終わったあとはとても清々しい気持ちで拍手を送っていました。すごく、良かった。 その後雌蘂は、みんなでグラスワインを片手に「きよしこの夜」を歌ったりしながら深夜まで続きました。歌う人、踊る人、映像を流す人、レコードをかける人、裏方として動き回る人。いろんな人のいろんな思いが集まって、濃密な夜は更けていったのでした。手作りや実験的な部分がたくさんあるイベントなので毎回反省点と課題が残るのだけど、これから先も進化させながら続けていきたいと思っています。首謀者の一味として、そう決意した夜でもあったのでした。来てくれた方、どうもありがとうございました。また来てね。
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